アマプラのサブスクに入会したのをきっかけにAmazonミュージックを使ってみたものの、聞きたい曲が思ったように再生できず困惑したことはありませんか?
以前は好きな曲を自由に聴けていたのに、最近は知らない曲が勝手に流れたり、スキップができなくなったりして戸惑っている方も多いはずです。
実はこれ、不具合ではなくサービスの仕様が大きく変わったことが原因なんです。私自身も最初は「なんで聞きたい曲が聞けないの?」と戸惑った経験があります。
この記事では、アマプラ会員特典のAmazon Music Primeと、有料版のUnlimitedにはどのような違いがあるのか、そして気になる「シャッフル再生を回避する方法」について、私の実体験を交えながら詳しく解説します。
【この記事でわかること】
- Music PrimeとUnlimitedの決定的な違い
- 勝手にシャッフル再生される理由と回避テクニック
- 高音質やオフライン再生など有料版だけのメリット
- 自分や家族にとって一番お得な料金プランの選び方
【アマプラ】Amazonミュージックの違いと特徴
まずは、私たちが普段「アマプラの音楽」と呼んでいるサービスと、有料の「Amazon Music Unlimited」が根本的にどのように違うのかを整理しておきましょう。
ここを理解すると、なぜ思った通りの曲が流れないのか?その謎が解けるはずです。多くの人が混同しやすいこの2つのサービスですが、実は目的と設計思想が全く異なります。
プライムとアンリミテッドの違いを徹底比較
Amazonプライム会員なら追加料金なしで使える「Prime Music」と、別途月額料金を払って使う「Music Unlimited」。名前は似ていますが中身は驚くほど違います。
私が実際に長期間に渡り両サービスを使って感じた決定的な差を、比較表としてまとめてみました。
かつてのPrime Musicは楽曲数は比較的少なめなものの(200万曲)、好きな曲を選んで聴けるサービスでした。しかし、2022年の大規模なアップデートにより、その性質はガラリと変わりました。
現在のPrime Musicは「楽曲数はUnlimitedと同じ(1億曲)ですが、再生方法に大きな制限がある」仕様になっています。一見改善にも見えますが、ユーザーにとっては「聴きたい曲がピンポイントで聴けない」というストレスの種になっているのも事実です。
| 機能・サービス | Prime Music (プライム会員特典) |
Music Unlimited (有料プラン) |
|---|---|---|
| 曲数 | 約1億曲 | 約1億曲 |
| 再生方法 | シャッフル再生が基本(指定再生は一部のみ) | 完全オンデマンド再生(好きな曲を自由に) |
| スキップ制限 | あり(1時間に6回までなど) | 無制限 |
| 音質 | 標準音質(SD)※最大320kbps | HD / Ultra HD / 空間オーディオ※最大3730kbps |
| オフライン再生 | 厳選プレイリストのみ可 | 全曲ダウンロード可 |
| 広告 | なし(ポッドキャストは一部あり) | なし |
表を見ていただくと分かる通り、曲数自体はどちらも「1億曲」と変わりません。ここが若干ややこしいポイントで、「曲があるなら聴かせてよ!」と思うのですが、Prime版はあくまで「ラジオ感覚で新しい音楽に出会う場所」、Unlimitedは「好きな音楽をライブラリとして管理し、好きなだけ聴く場所」という風に、役割が明確に分けられているのです。
Prime Musicはあくまでプライム会員という巨大なパッケージサービスの一部(おまけ)であり、音楽ストリーミングサービス単体として競合他社と戦うためのものはUnlimitedである、と理解すると分かりやすいかもしれません。
シャッフル再生しかできない理由と仕様
「聴きたい曲をタップしたのに違う曲が流れ始めた」という現象、これが現在のPrime Music最大の特徴である「シャッフル再生」です。
具体的には、あるアーティストのアルバムを選択して再生ボタンを押しても、そのアルバムの曲だけでなく、AmazonのAIが「似ている」と判断した他のアーティストの楽曲が混ざって再生されることがあり、これを「アーティストステーション」や「ミックス」と呼びます。
なぜこのような仕様になっているのか疑問に感じる方も多いと思うのですが、これはAmazon側が無料で1億曲という膨大なカタログを提供し続けるための、権利者(レーベルやアーティスト)との契約上のバランス調整だと推測されます。
ユーザーに「選曲権」を与えない代わりに「ラジオ」として楽曲を流すことで、著作権使用料のモデルが変わるなどの事情があるのかもしれません。
この仕様により、Prime Musicは「作業用BGM」や「なんとなく音楽を流しておきたい時」には最強のツールとなりますが、「今すぐあの曲を聴きたい!」という能動的なニーズには応えられない作りになっています。
【要注意】スキップ回数にも制限がある
Prime Musicでは、聞きたくない曲を飛ばす「スキップ」操作にも回数制限があります。基本的には「1時間に6回まで」という制限が設けられており、これを超過するとスキップボタンがグレーアウトし、制限時間がリセットされるまで次の曲へ進めなくなります。
「とりあえず飛ばして好きな曲が出るのを待つ」という使い方が封じられている点にも注意が必要です。
好きな曲を選んで再生するための裏技
では、Prime Musicでは絶対に好きな曲を選んで聴けないのかというと、実はそうでもありません。
私が日々検証する中で見つけた、システムの仕様を逆手に取った「抜け道」とも言えるテクニックをご紹介します。これを知っているだけでPrime Musicの使い勝手は劇的に向上するはずです。
その方法とは、曲を選んで再生できるプレイリスト(オンデマンド・プレイリスト)」を自作することです。
Amazon Musicアプリには、ユーザーが作成したプレイリストの中で特定の条件を満たしたものに対し、「曲を選んで再生」というバッジを付与し、制限を解除する機能が備わっています。
条件は少し細かいですが、以下のルールを厳密に守れば、自分の好きな曲だけを集めたリストをシャッフルなしで再生できるようになります。
オンデマンド再生(選曲再生)するための条件
- 条件1:自分で作成したプレイリストであること
- 条件2:リスト内の曲数が15曲以上、50曲以下であること(15曲未満だとシステムが「短すぎる」と判断し、強制的に他曲を混ぜたシャッフルモードになります)
- 条件3:「曲を選んで再生」バッジが付いたリストは最大2つまで
この条件を満たすことでそのプレイリスト内に限り、スキップも選曲も自由になります。例えば「大好きなアーティストのベスト盤」を自分で作るようなイメージです。
15曲以上入れる必要がありますが、どうしても聴きたいアルバムがある場合は、そのアルバムの曲に加えて数曲お気に入りを足して15曲にすれば、アルバムの曲順通りに聴くことも擬似的に可能になります。
これは公式のヘルプにも小さく書かれている正当な機能ですので、ぜひ活用してみてください。
厳選プレイリストなら自由に聴ける条件
自分でプレイリストを作るのが面倒な場合や、もっと手軽に流行りの曲を聴きたい場合でも、Amazon側が用意してくれた特定のプレイリストなら制限なしで自由に聴くことができます。
アプリのホーム画面を見てみると、「曲を選んで再生」という小さな文字が表示されているプレイリストやお気に入りの曲リストがありませんか?
これらは「厳選プレイリスト(All-Access Playlist)」と呼ばれ、Prime会員でもUnlimitedと同じように好きな順序で再生したり、何度でもスキップしたりすることが可能です。
この厳選プレイリストの中身は、Amazonの編集チームが作成した「J-POP Now」や「Best of 2025」といった特集リストのほか、ユーザーの聴取履歴に基づいてAIが自動生成する「最近再生した楽曲」や「My ディスカバリー」などが含まれます。
特に最近再生した楽曲は、自分が過去に聴いた曲が並んでいるため、実質的に履歴から好きな曲を選んで再生する機能として使えます。
これらのリストは毎日更新されたり、定期的に入れ替わったりするため、アプリを開いたらまずは「曲を選んで再生」マークが付いているリストを探すのが、Prime Musicを快適に使うコツです。
このマークがあるリスト内であれば、後述するオフライン再生(ダウンロード)も可能になります。
アカウントや履歴を別にする方法
リビングのEchoデバイス(Alexa)で家族みんなが音楽を聴いていると、「自分のおすすめ欄に子供が聴いているアニメソングばかり表示される…」あるいは「夫の好きな演歌が私のミックスに混ざってくる」といった問題が発生しがちです。
音楽の趣味は個人的なものですから、履歴が混ざってしまうのは避けたいところですよね。
実はAmazon Musicには、履歴やおすすめを分ける方法がいくつか存在しますので、状況に合わせて使い分けてみてください。
- プロフィール機能を使う: 一つのAmazonアカウント内で、家族それぞれの「プロフィール」を作成できます。Netflixのプロフィール切り替えのようなイメージです。これにより「マイミュージック」や再生履歴をある程度分けることが可能です。アプリの設定メニューから簡単に家族分のプロフィールを追加できます。
- Echo端末の「Voice ID」を活用する: Alexaには話しかけた人の声を識別する機能があります。これを設定し、各プロフィールと声を紐付けておけば、「アレクサ、音楽をかけて」と言っただけでその人の声を聞き分け、その人の好みに合わせた曲を流してくれるようになります。
- ファミリープランを利用する: 根本的にアカウントを分けたい場合は、後述するUnlimitedのファミリープランが最強の解決策です。それぞれが個別のAmazonアカウント(メールアドレス)でログインできるため、プライバシーも完全に守られますし、ライブラリが混ざることは絶対にありません。
【補足】Echoでの音声操作のコツ
プロフィールの切り替えが面倒な場合は、「アレクサ、私のアカウントに切り替えて」と話しかけるだけで、現在アクティブなプロフィールを変更することも可能です。
家族で共有している端末がある場合は、音楽を再生する前に「今誰のアカウント?」と確認するように習慣づけると良いでしょう。
オフライン再生とダウンロードの制限
通勤や通学中に音楽を聴く方にとって、スマホのデータ通信量(ギガ)の節約は大きな問題です。Wi-Fi環境がない場所でストリーミング再生を続けると、あっという間に通信制限にかかってしまいます。
ここで重要になるのが「ダウンロード機能」ですが、ここにもPrimeとUnlimitedで大きな差があります。
Prime Musicの場合、ダウンロードしてオフライン再生できるのは「厳選プレイリストのみ」に限られ、検索して出てきた好きなアルバムを片っ端からダウンロードする、といった使い方はできません。
つまり、外出先で「この曲は今の気分じゃないな」と思っても、ダウンロード済みの厳選プレイリスト以外はストリーミングで再生するしかなく、通信量を消費してしまうリスクがあります。
一方、Unlimitedであれば制限は一切ありません。自宅等のWi-Fi環境で高音質のままアルバムごと、あるいは作成したプレイリストごと一括でダウンロードしておき、外出先では設定を「オフラインモード」にし通信を完全に遮断して音楽を楽しむことができます。
この使い勝手の良さは、一度味わうとなかなか戻れない快適さがあります。特に後述する高音質(HD/Ultra HD)音源はデータサイズが非常に大きいため、実質的にWi-Fiでのダウンロード運用が必須となります。
【アマプラ】Amazonミュージックプライムとアンリミテッドの料金比較
機能の違いが分かったところで、次に気になるのはやはり「お値段」ですよね。Amazonのエコシステムは少し複雑で、プライム会員であるかどうかによって料金が変わります。ここでは、最もお得に使うための料金体系を深掘りしてみます。
月額料金とプライム会員のお得な値段
Amazon Music Unlimitedの個人プランは通常月額1,080円(税込)です。これはApple MusicやSpotifyといった主要な競合他社とほぼ同じ水準の価格設定であり、単体で見れば特別安くも高くもありません。
しかし、もしあなたが既にアマプラ(Amazonプライム)会員であれば話は違います。プライム会員向けの特別優待価格が適用され、月額980円(税込)で利用可能になります。
「たった100円の差?」と思うかもしれませんが、長く使い続けるサブスクリプションにおいてこの差は馬鹿にできません。
さらに特筆すべきは、プライム会員限定で選択できる「年払い」プランの存在です。年額9,800円(税込)を一括で支払うことで、月額換算すると約816円になります。通常価格(1,080円)と比較すると、年間で3,000円以上も節約できる計算です。
ここまで安くなると他の音楽サブスクと比較しても高いコストパフォーマンスを誇ります。Amazonプライムの年会費を払っているなら、音楽もAmazonに統一するのが経済合理性の観点で見ると正解と言えるでしょう。
アンリミテッドへ切り替えるメリット
そうは言っても、月額980円(プライム会員価格)を追加してまでUnlimitedへアップグレードする価値はあるのでしょうか? 実際に無料版から有料版へ切り替えた私の感想としては、「音楽を聴く頻度が週に数回以上あるなら、間違いなく価値あり」です。
最大のメリットは、やはり「ストレスからの完全な解放」です。「聴きたい曲がすぐに聴ける」「スキップし放題」「通信量を気にせずオフライン再生できる」。これらは音楽アプリとして当たり前の機能に思えますが、Prime Musicの制限を経験した後だと、この「当たり前」がいかに快適かを痛感します。
毎日の通勤時間やリラックスタイムに意図しない曲が流れてイライラすることがなくなるだけで、生活の質(QOL)は確実に向上するでしょう。
また、広告なしのポッドキャスト再生やミュージックビデオの視聴など、音楽以外のエンタメ要素もフルで楽しめるようになります。
単に「制限解除」にお金を払うというよりは、「音楽体験そのもののアップグレード」への投資と考えれば、月額1,000円弱は決して高くありません。
高音質のHDや空間オーディオの魅力
Unlimitedにするもう一つの大きな理由は「音質」です。Prime Musicはデータ量を抑えた標準音質(SD)で配信されていますが、UnlimitedではCD音質以上の「HD」や「Ultra HD(ハイレゾ相当)」が標準で聴き放題になります。
「スマホで聴く分にはそんなに変わらないでしょ?」と思われがちですが、最近のワイヤレスイヤホンはかなり性能が向上しており、少し注意深く聴くとその差は歴然です。
具体的には標準音質(最大320kbps)に対し、Ultra HD(最大3730kbps)は10倍以上の情報量を持っています。ボーカルの息遣い、ギターの弦が擦れる音、ライブ音源の会場の空気感など、圧縮音源では切り捨てられていた微細なニュアンスが鮮明に再現されます。
空間オーディオも体験可能!
さらにUnlimitedでは、「360 Reality Audio」や「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」といった空間オーディオにも対応しています。これは従来のステレオ(左右)だけでなく、頭上や背後からも音が聞こえるような技術です。
対応する楽曲をヘッドホンで聴くと、まるでアーティストが目の前で演奏しているかのような、あるいは映画館の中にいるかのような没入感を味わえます。これはまさしく、音楽体験の未来を感じさせる機能です。
家族でお得なプランや学生割引
自分一人だけでなく、パートナーやお子さんも音楽を聴くなら「ファミリープラン」を検討する余地は十分にあるでしょう。
月額1,680円(税込)で最大6名まで利用でき、それぞれが自分のアカウント(ライブラリ)を持てます。例えば夫婦2人で使うだけでも、個人プランを2つ契約するより圧倒的に安くなりますし、4人家族なら一人当たり400円ちょっとで利用できる計算になり、破格の安さです。
また、学生さんなら迷わず「学生プラン」を選びましょう。月額580円(税込)という、ランチ一食程度の金額でUnlimitedの全機能を利用できます。
これはプライム会員でなくても申し込めるので、学生特権を使わない手はありません。ただし、在学証明(SheerIDなど)が必要になるなど少しだけ手続きに手間がかかりますが、その価値は十分にあるでしょう。
| プラン名 | 対象 | 月額料金(税込) | おすすめポイント |
|---|---|---|---|
| 個人プラン | プライム会員 | 980円 (年払い9,800円) |
年払いで業界最安水準に。 (出典:Amazon.co.jp ヘルプ: Amazon Musicの各種会員登録プランの違い) |
| 個人プラン | 一般会員 | 1,080円 | 他社と同等の標準価格。 |
| ファミリープラン | 家族(最大6名) | 1,680円 (年払い16,800円) |
家族2人以上ならこれ一択。 |
| 学生プラン | 学生 | 580円 | 圧倒的なコスパ。 |
| ワンデバイスプラン | Echo/Fire TV | 480円 | 特定の1台のみで再生。スマホでは使えないので注意。 |
無料体験キャンペーンの開催時期
「とはいえ、いきなり課金するのはちょっと…」という方は、無料体験から始めるのがおすすめです。通常でも1ヶ月(30日間)の無料期間がありますが、Amazonは定期的にこの期間を延長する強力なキャンペーンを行っています。
特に狙い目なのがAmazonの大型セール時期です。具体的には7月の「プライムデー」前後や、11月下旬〜12月の「ブラックフライデー」および年末年始シーズンです。
この時期には、新規登録者向けに「3ヶ月無料」や、時には「4ヶ月無料」といった大盤振る舞いなキャンペーンが開催されることもあります。
長期間完全無料で使えるチャンスですので、もし今がその時期に近いなら、少し待ってでもキャンペーン開始を狙うのが賢い方法です。逆にキャンペーン期間中であれば、迷わず試してみることをおすすめします!
【アマプラ】Amazonミュージックプライムとアンリミテッドの違いについて総括
アマプラ(Amazon Music Prime)とUnlimitedの違い、そして賢い使い方について深掘りしてきました。最後にそれぞれのサービスがどんな人に向いているのかをまとめてみます。
- Amazon Music Primeが向いている人:
特定の曲にこだわらず、BGMとしてラジオ感覚で音楽を流したい人。追加料金を一切かけたくない人。作業中やドライブ中に「何か音楽があればいい」というライトユーザー。 - Amazon Music Unlimitedが向いている人:
好きな曲をピンポイントで聴きたい人。アルバム単位でしっかり音楽を聴き込みたい人。高音質でアーティストや楽曲のこだわりを感じたい人。通勤・通学中にオフライン再生で通信量を節約したい人。
Amazonミュージックプライムは、入り口としては非常に手軽で優秀なサービスですが、音楽好きにとっては「シャッフル再生」などの仕様が少し物足りない部分があるのも事実です。
まずは今回ご紹介した「自作プレイリスト」などの裏技を試してみて、それでも不便を感じるようなら、お得なキャンペーン期間を狙ってUnlimitedを体験してみるのが、最も賢い音楽ライフの始め方ではないでしょうか。
この記事の内容を参考に、あなたがより豊かな音楽生活を送れることを願っております^^
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